[レポート] 社会人のためのビジネス読書会 〜時間管理〜
「気付きは未来からの手紙 〜Orange〜」
重力波の観察されたことで話題になった相対性理論のアインシュタインは、かつて
「地球を救うために1時間あるとしたらどうする?」
と聞かれたとき、
「55分を問題の理解と定義に費やし、5分間を解決に使う」
と答えました。
つまり、人間は本当の課題や問題さえ特定できれば、後はどうにでもなるということです。
従来の知識を得る読書が、問題の解決方法を調べることだとしたら、
私の読書会は、本当の問題の理解と定義を発見する手法だと言っていいでしょう。
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塩尻市交流支援課が本年度初めて企画した「社会人の為のビジネス読書会」最終回の今回。
テーマは「時間管理」
http://www.city.shiojiri.nagano.jp/event/koza/bijiyomi.html
参加者には、普段読まない本を選び4人グループで座ってもらいます。
そして、表紙や著者プロフィール、目次を読むだけで、さも全部読んでお勧めの本であるかのように紹介してもらいます。
紹介した後は、それを聞いたグループの人から、「知りたいと思ったこと」を質問の形で付箋に書いて本に貼ってもらいます。
その質問に対して、8分間で本の中から答え探しをしてもらうのですが・・・
ここで、正確に著者が書いている答えを探し出す、わけではなく、本を見て目にとまった単語から自分の中にある答えを創造することを重視します。
導いた答えは本の内容や主旨とは違うかもしれない。
だが「本をきっかけにして考え、『気付き』が得られれば良い。」
初参加の岩下さんは「答えは自分の中にあるといいますよね」と充実した表情で言った。
全3回参加した塩谷さんは「ほかの参加者の方の力をお借りしたり、発想で頭をフル回転したり、明日への一歩の行動を決め、コミットしたり。
3回出てみて、なんだかコーチング受けたよう。」
この「気付き」が実は、本当の問題や課題にあたります。
私の専門であるカウンセリングでは「必要なものは全て目の前に揃っている」と考えます。
本当の問題が理解できたらあとは簡単。目の前にあるものを受け取れば良いだけです。
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今回の読書会には”信濃毎日新聞社”の記者も参加され、2016年2月29日付けの記事として載せてくれたのですが、その中で
「以前取材した時は楽しさが分からなかった。ただ、感想を聞いた参加者の充実した表情が印象的だった。」
とありました。
未来は今、一歩踏み出すだけで変わります。
過去も今、一歩踏み出すだけで変わります。
今の選択が、未来も過去も作ります。
昨年、松本オールロケで映画化されて話題になった
松本市在住の高野苺さん作の大ヒット漫画「Orange」
http://www.orange-movie.com/
10年後の未来の自分から一通の手紙が届くところから始まるのですが、
その中でパラレルワールドについて書かれています。
パラレルワールドとは、今この瞬間に複数の時空間が存在するという説です。
つまり、私が生きているこの世界も存在するし、生きていない世界も存在すると言うことです。
私は、「気付き」とは未来の自分からの手紙だと思っています。
この”未来からの手紙”を受け取って、今どうするか考える。
どの世界を生きるか選択する。
あなたなら、手紙を受け取って何をしますか?
参加者の声
Q:今日の読書会に参加する前と後で、変化や手ごたえがあったらお書きください。
・時間の使い方について良い刺激になった。
・人に会いに行きたいですね。前向きな自分で。
・考え事の回答に行き詰ったときに本をパラパラするようになった。
・視野が広がった。
・気持ちがワクワクしている。頭を良く使ったので、急に眠気が。
・1分で発表の感覚が少し変わった。
・考えることが楽しくなった・・・かな?
・視野が広がっていく感じ。
・すぐに読めるようになった。
・自分の考えをまとめるトレーニングになった。自分のやりたいことが見つかった。
・明日からの仕事で良いキーワードを得ることができた。
・明日からまた頑張ろうと思いました。ファシリテーターのやり方を学ばせていただきました。まさしく大人のアクティブラーニング
かと思いました。
・気持ちが前向きになるヒントがあった。早い本の読み方も体験できた。
・本の大切な部分は1ページという表現が腑に落ちた。
・全力で何かをしようと思う!
・集中力がついたように思う。
・行動目標を紙(ノート)に書いて、達成しているか、必要な段取りなど気付いたときにメモして、進捗を意識するようになった。
・時間管理といえば、仕事のイメージが強かった。家事の本から新しい気付き。
・読書欲が高まりました。
・日頃から自分の行動について意識すべきだと思った。
・明日からちょっと取り組みたいことができました。
・時間管理が出来ているようで、出来ていないことを実感した。大切なことを学べたと思う。
・社会人として悩みながらも、前向きにがんばっている参加者と交流することができ、気持ちが鼓舞された。
・仕事を早く進めるためには、心の余裕をもつ!という逆説は思いもよらなかったです。
・落ち着いて発表できる自分に驚いた。嬉しい発見だった。
最後に
事前に本を読んで来なくて良い。
本を介した対話によって、気づきと創造の能力を高める読書会。
しかも、世の中の流れと最新の知識を得ることができる。
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