苦悩しながらも、幸せな組織作りを目指した実践事例 第6回(中村朱美氏(佰食屋))
ガイアの夜明けでも特集された、
どんなに売れても100食限定で話題の
中村朱美(佰食屋)氏の著書
「売上を、減らそう。」
(Amazonのリンク https://amzn.to/38nyBQ8 )
より
人が出入りできる余白を作る
余白は無駄なものじゃなくて、必要なもの。
自分に合わせることで、勝手に差別化
前回の記事でも書いたとおり、
人口減の今の時代、
日本全体の売上は必然的に決まってしまいます。
(海外市場へと範囲を広げれば、まだ売上は上がるのかもしれませんが、
地球全体で見ても、いずれ売上は一定になります。
ならば、
日本は先駆けて、売上が一定な世界で、人が豊かに生きるシステムを作ってしまい、世界の見本となることが良いと思っています。)
売上が固定された場合、
質の向上が始まります。
質の向上とは、何かと言えば、
ひとりひとりのお客様に合わせたサービスになります。
人は、
ひとりひとり違う価値観を持っていて、時と場合によっても、変わってきます。
この1人1人違うニーズに対応することが、差別化のポイントになりますが、
どうやって差別化をしていったら良いのでしょうか。
それは、
「自分に合わせること」です。
自分の生き方、
自分の働き方、
に合わせて、ビジネスを作っていきます。
これは、
「売上を上げない。」
からこそできることです。
売上を上げようとすると、
どうしたって相手に自分を合わせることになります。
相手に合わせるとどうなるか。
他の競合他社も合わせるので、結局差別化できずに、
一日に百食売ることができなくなります。
一日百食という動かない枠があるから、
自分の働き方に合わせる工夫ができます。
そもそも就業時間内に、利益を出せない商品や企画って、ダメじゃないですか
たとえ、
社員が無理をして残業をして、利益を上げたとしても、
そんな商品やサービスが世の中に必要でしょうか。
商品やサービスが求められているとしても、
事業としてビジネスモデルが未熟です。
そういう事業は、早々と世の中から消えてもらいましょう。
代わりに、
社員が無理をしなくても利益を出せる事業が生まれます。
自分だけの生き方をする人は孤独です
こんな想像をしてみてください。
あなたは街に住んでいます。
同じ様に街に住みたい人が集まっているので、住んでいる家は小さく、お客さんを呼ぶスペースもありません。
かたや、
あなたは田舎に住んでいます。
誰も住みたいと思わない場所ですが、あなたは気に入っています。
ポツンと一軒家なので、
お客さんが来れば、泊まる部屋も、駐車場も、一緒にBBQができる庭もあります。
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人の生き方も同じではないでしょうか。
他の人はしたいと思わないけど、あなたは気に入っている生き方。
他の人はいないので、
そこには沢山の余白があります。
でも、
余白があるから、
他の人が出入りすることができます。
自分の生き方を選ぶ人は、
寛大で穏やかです。
どこまで行ってもゴールが見えず、
いつもギリギリを求められる世界。
そこから、
余白を作り、その余白で人と交わりながら生きる。
そんな豊かで、穏やかな世界へ。
「あなたのお店や商売も、
売上を減らして、余白を作りませんか。」
中村朱美 編(おわり)